「圧死しそう」通報に反応せず​​
疑惑の男性は「押してない」

 2日午後、特別捜査本部は韓国・梨泰院(イテウォン)の雑踏事故において警察署など8カ所の強制捜査に着手しました。

 その対応を巡り、ソウル警察庁など8カ所の捜査にまで及ぶこととなった梨泰院ハロウィーンの雑踏事故。真相究明の動きが加速しています。

 そんななか、ソウル市内の体育館では失われた家族、友人が残したものを探す人たちの姿が見られました。

 遺留品にはハロウィーン用のグッズや友人たちと撮った写真、海外からのパスポートもあります。ずらりと並んだ靴のなかには小さな靴もあります。現場には小さなお子さんもいたのでしょうか、片方のみが残されています。

 現場となった坂道の手前では、亡くなった156人に手向けられた花が日ごとに増しています。その手前には犠牲者に向けたメッセージも路上に溢れていました。

 事故から4日経ち、当時の状況も明らかとなってきました。

 警察は事故が起きる前に寄せられた通報内容の11件を公開。

 通報の位置は事故現場を取り囲むように点在し、最初は事故が起きる4時間ほど前の29日午後6時34分、現場付近のコンビニエンスストア前からでした。

 通報者(午後6時34分):「人が(坂道を)下りることができないのに、ずっと押し寄せてくるから圧死しそうです。今、誰も統制していません。警察が立って統制するようにしないと。人が殺到しているんですよ」

 警察:「分かりました。警察官が出動して確認してみます」

 すでに「圧死」という言葉まで使われ、危機が迫っていることが感じられます。その、2時間半後の4件目の通報では…。

 通報者(午後8時53分):「人が圧死していますよ、ほとんど」

 警察官:「圧死している?ハロウィーンパーティーのせいですか?」

 通報者(午後8時53分):「はいそうです。修羅場です、修羅場」

 その後も時が経つにつれて深刻さが増していきます。

 通報者(午後9時10分):「深刻な状態です。奥の人たちが圧死しています」

 警察官:「場所はどこですか?場所はどこですか?店の名前を言って下さい」

 通報者(午後9時10分):「店の名前じゃなくて、この町全体がそうなの、今」

 通報者(午後9時51分):「早く来て、早く来て下さい。ここに来て統制しなければならないようです、早く来て」

 警察官:「分かりました」

 韓国メディアによりますと、寄せられた11件の通報のうち警察が消防当局に対応要請したのは2件のみ。

 さらに、電話を受けた消防当局はその後の対応を、こう話したといいます。

 ソウル総合防災センター:「2人の通報者ともに『救急車は必要ない』と話していたので、現場出動はしませんでした」

 一方、今回の事故は事件に発展する可能性もあります。

 事故現場にいた女性:「複数の男性が手を振りながら『押せ』と言って、その弾みで私たちも後ろ向きで路地の方に引き戻される形になりました。一番背の高い男性が手で合図をするしぐさが見えました。その瞬間、反対側の人たちが押し寄せてきて、左右から崩れたんです」

 何者かがわざと押したのか…。

 ソウル警察庁はSNSや防犯カメラを分析し、捜査を進めています。

 また、現地では「ウサギ耳の男が押せと叫んだ」との報道もあり、インターネットでは犯人探しが過熱。なかには個人攻撃を受けた男性もいて、SNS上で釈明を行いました。

 個人攻撃を受けた男性:「ウサギのカチューシャをして、その日、梨泰院を訪れたのは事実ですが、事故当時は私と友人は梨泰院を離れていました。魔女狩りはやめて下さい」

 また、警察に対しては賛否が分かれます。

 警察官:「皆さん、人が死んでます。皆こちらへ。人が死んでいます」

 事故発生直後、現場の坂道に人が進まぬよう1人で大声を張り上げる警察官。「孤軍奮闘により被害拡大を食い止めた」と現地で報じられていますが…。

 尹熙根(ユン・ヒグン)警察庁長:「緊急通報を処理する現場の対応は不備があったと判断しました」

 警察庁のトップが対応に不備があったことを認めています。すると警察組織への批判が噴出。

 街の人:「私は政府や警察の上部の準備不足と、何も考えず傍観していたことが一番の問題だと思います」

 現場にいた人:「警察が早く行って中の人を助けないといけなかったのに、警察の姿が全く確認できません。撮影時間は午後10時48分。統制する警察はいないです。警察が早く来ていたら、多くの人が助かっていたと思います」

 当時、10万人を超える人出となった現場周辺に対し、警察官137人を配備。

 韓国メディアによりますと、その役割は犯罪予防や麻薬の取り締まりなどでした。

 元警視庁でセキュリティー対策のプロは…。

 元警視庁、セキュリティ・コンサルタント、松丸俊彦氏:「私があそこの指揮現場の警備を担当できるなら最低300人は欲しい。例えば渋谷のハロウィーン。あの警備では警察官300から800人くらい」

 渋谷のハロウィーンに比べて警察官の人数が半数以下だったことに加え、人混みに対する警備がほとんどなかったことへの問題を指摘しました。

 さらに、11件の通報への対応についても…。

 元警視庁、セキュリティ・コンサルタント、松丸俊彦氏:「渋谷のハロウィーンの場合は機動隊員が大体主なところに配置しているので、通報箇所に(様子を)見に行かせる。見える警備。制服警察官を置いて欲しい。そうしていればあそこまでの大惨事にはならなかったのかなと思う」

​​​CMアカウント

​​​​​​


​​​​グレート・モノノケ公式HP​​

​​​​