​円安で注目

 19日、一時、149円台後半まで値下がりし、32年ぶりの円安水準となりました。こうした円安の影響もあって、今、海外で働こうという日本人が注目をされています。アメリカで年収8000万円を稼ぐすし職人を取材しました。

■「給料2倍」毎月旅行でも…貯金50万円

 カナダでアルバイトをするともみさん(28):「海外に住んでみたいという夢をかなえるためと。こっちでお金を稼いで、こっちで使いたいっていうのはあったので」

 海外で働きながら生活をすることができるワーキングホリデーを利用して、今年の3月からカナダのバンクーバーで暮らしているともみさん。現地の日本食レストランでホールのアルバイトをして生活をしています。

 海外生活で何より驚いたのは、もらえる給料だといいます。

 日本で働いていた時の給料は、およそ20万円だったというともみさん。現在は週5日、一日およそ8時間働いています。

 ともみさん:「(Q.初めて給与明細を見た時は?)ビックリしました。こんなにもらえるんだって。日本円に直して、43万円くらい頂いてたんで。計算して、ビックリしました。こんなにもらってたんだみたいな」

 高い賃金。そこへさらに、円安の影響。円に換算すると、ともみさんの収入は、日本で働いていた時の倍以上となっていました。

 ともみさん:「私たちが愛想よく働くと『あなた、最高!』みたいな感じで、褒めてもらえるような、すごい温かい環境です。(チップも)弾んでもらえますね。30%とか払ってくれる人もいるし」

 日本だとやって当たり前に思われることでも、カナダでは褒めてもらえたり、チップを払ってくれるのだといいます。そして、誰もがうらやむ夢のような生活が…。

 ともみさん:「毎月、旅行に行ってて。ワーホリだから、会社自体が旅行に行くのが、当たり前って思ってくれているので。休みがすごい取りやすいんですよ」

 カナダに行ってからのおよそ半年で、国内をメインに7カ所に旅行をしています。

 ともみさん:「トロントとニューヨークに行って。豪遊したんで、30万円くらい使いました。おいしい料理とか食べたり、アウトレットでお買い物したりとか」

 世界的な観光名所であるナイアガラの滝や、夜景で有名なニューヨークのエンパイアステートビルなどの名所を巡ったともみさん。これだけぜいたくしているにもかかわらず、ある日、自分の預金通帳を見てみると…。

 ともみさん:「毎月旅行に行っていても、貯金50万くらいできているんですよ。本当にびっくりするくらいたまっていて」

 日本では節約しないとできなかった貯金が、毎月旅行をしながらも、半年間で50万円ほどためることができたのです。

 しかし、夢のような暮らしもビザの関係で、来年の3月まで。

 ともみさん:「同じ量働いて、何なら日本より良い環境で、(給料を)倍もらえている。この環境を捨てるのは、すごいもったいないなって思いました。(今後も)海外で仕事をしたいなとは、ずっと思っています」

■“出稼ぎ”日本人…5年前と比べ倍以上

 店内に響く「いらっしゃい!」の掛け声。日本の居酒屋か?と思いきや、実はここは、カナダのバンクーバーにある焼き鳥店なのです。

 ここのスタッフの9割が日本人で、ワーキングホリデーを利用して働いているスタッフも多くいます。

 カナダでアルバイトをするこうたさん(23):「結構、活気のあるお店なので、楽しくやらせてもらってます」

 今年の2月から、この店舗で働いているこうたさん。やはり、カナダの賃金の高さに驚いたようで…。

 こうたさん:「(多い時で)チップ合わせると、月収が40万円から45万円くらい」

 日本では高校を卒業後、3年間工場で働いていたこうたさん。月収はおよそ20万円でした。カナダで2倍になった給料で、こうたさんの生活に余裕も生まれ、こんなぜいたくも…。

 こうたさん:「(旅行で)ロサンゼルス、ラスベガスに行った時は、金額的には本当に60万円、70万円くらいは(使った)。もう、お金のことは一切気にせずに行ったので、すごい楽しい旅行でした」

 さらに、円安が進む今、こんなメリットもあるといいます。

 こうたさん:「1カナダドルで80円台の時に来て、今が本当に108円。(カナダドルが)上がっているんで。少しずつですけど、円安の時に、お金を送ってたりはします」

 毎日、レートをチェックしている、こうたさん。円安の恩恵を受けて、カナダに来た時よりも良いレートで、日本の口座に送金できているといいます。

 まさに“出稼ぎ”に来ている状態です。

 こうたさん:「(Q.カナダに来ている日本人は、ワーホリが多い?)特にバンクーバーは、日本人すごい多いです」

 こうたさんのバイト先の焼き鳥店の店長・安田翔太さん(37)も、かつてワーキングホリデーでカナダに来て、その後、焼き鳥店などを展開するカナダの企業に就職。現在は店長として、エリアマネージャーも兼任しながら、彼らのようなワーキングホリデーの受け皿となっています。

 安田さん:「日本にいる時よりかは、裕福な暮らしはできていると思います」

 安田さんによると、出稼ぎにやってくる日本人は、5年前に比べると、倍以上に増えているといいます。日本にいた時、カフェ店員として月収30万円に届かなかった安田さん。

 安田さん:「(日本とカナダでは)やってることは一緒なんですけど。(給与の違いは)2.5倍か3倍くらいいきます」

 今では、こんな優雅な暮らしも…。

 安田さん:「2ベッドルームに、今は住んでいます。日本でいうと2LDKになるのかな。(家賃)21万円くらいですね」

 部屋の1つをアトリエとして使い、休みの日は趣味の絵画に没頭しているといいます。それだけではありません。

 安田さん:「空いた時間に自分の作品作って。個展を開いたりとか」

 自費で、夢だった個展を現地で開催しました。

 安田さん:「(Q.正直、日本に帰る気は?)全然ないですね」

■寿司職人 年収300万円から“8000万円”

 アメリカ東海岸のビーチリゾート・マイアミ。ここで成功を収めた日本人が、寿司職人・田中康博さん(37)です。

 田中さん:「(Q.今現在の年収は?)7000万円から8000万円ですね」

 現在の年収は、およそ8000万円。2年前に独立し、マイアミの中心地に寿司店をオープン。店は連日多くの客でにぎわいをみせ、大盛況です。

 田中さん:「食材は9割、日本の豊洲から直接送ってもらっている。日本人がやっている以上、“おもてなし”だったり、サービスの部分で良い接客をして、皆さんハッピーになって帰ってもらいたい」

 ミシュランガイドにも掲載され、一番人気は「おまかせ10貫セット」。およそ8600円です。

 田中さん:「自分が独立しようと決めた時、年収5000万を目標にしてたんですけど、1年目でそれをクリアしたので。今は、自分のやりたいことをもっとやっていきたいなって」

 出稼ぎで、7年前にアメリカにやって来たという田中さん。現地で、妻と知り合い結婚し、現在は1歳の長女と家族3人で暮らしています。

 自宅は店から徒歩2分。窓からマイアミが一望できる家賃およそ50万円の“高級マンション”です。

 田中さん:「14畳くらいのリビングがあって、寝室×2、バスルーム×2。子どもが生まれて、子どもとの時間も必要ですし。すぐ行けたりっていう距離にいたほうがいいなって」

 さらに、来年には新しい店舗もオープン予定と、公私ともに順風満帆に見える田中さん。その大成功のきっかけとは…。

 田中さん:「アフリカの田舎で、10歳くらいの子どもに『寿司作って』って言われたことがきっかけで」

 20代で青年海外協力隊でアフリカを訪れた際に言われた「寿司作って」の一言。遠く離れた場所でも知れ渡る「日本の寿司って、すごい」と感じ、寿司職人になることを決意したといいます。

 帰国後、27歳から銀座の寿司店で修業しますが、当時は年収300万円。苦労が多かったといいます。修業時代は、客前で寿司を握ることができず、閉店後に一人練習に明け暮れる日々。

 田中さん:「日本でこのまま続けても、芽を出すにはちょっと条件が厳しい。それが海外だったら、もうちょっと芽が出やすいのかなって」

 そこで当時、兄弟子が働いていたニューヨークの寿司店で働くことを決意。アメリカに渡ると、すぐカウンターで寿司を握れるようになり、年収は修業時代の倍の600万円になりました。

 田中さん:「海外だったら、フラットな目で見られますし、プラス、スキルを生かしやすい」

 5年間働き、ためた資金でおととし、マイアミに念願の寿司店をオープンさせたのです。

 田中さんの年収は、わずか7年で300万円から8000万円になりました。しかし、日本を忘れたことはないといいます。

 田中さん:「寿司職人って外交官じゃないですけど、カウンターで接客してたら、日本のことたくさん話せますし、日本を伝えられますし。僕らなんかも、魚や米などを日本から買うんですよね。日本経済にも貢献できますし」

 まさに、アメリカンドリームをつかんだ田中さん。今後は…。

 田中さん:「将来的には、日本でチャレンジしたいっていうのはありますね。でも、自分のアメリカで今やっていることを頑張って続けて、その先にあるのかなって」

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