人が亡くなってんだよ?

 北海道の知床で観光船が沈没した事故について、民間の専門業者はどのようにして船内を捜索するのでしょうか。

海保が持たない特殊技術「飽和潜水」について、水難学会会長の斎藤秀俊氏の解説です。

 北海道の知床沖で観光船が沈没した事故で、運航会社の桂田精一社長が「私の落ち度があった」と乗客の家族に文書で謝罪しました。桂田社長はさらに、事故当日について船からの連絡も記録も行っていなかったとして運航基準違反を認めました。

 報道陣の質問に対し、3日も無言だった桂田社長。一方、乗船者の家族に配った資料で規定違反を認めていました。

 桂田社長:「運航基準通りに当社がKAZU1の運航を行っていれば、より早期に帰港決定するなど事故の発生を回避できた可能性はあったと思います。大変、申し訳ありません」

 「当社(私)の落ち度について」と記し、桂田社長が違反を認めたのは「運航基準」と「安全管理規定」に関する事柄です。

 運航基準によれば、船が運行ルート上に定めた地点に到達するごとに船長は時刻や天候などを連絡することになっています。

 桂田社長:「この報告内容は毎回、記録も残しております。しかし、事故当日は上記連絡も記録も行っていませんでした」

 また、知床遊覧船が定めた安全管理規定では船が運航している際に運航管理者は原則、事務所にいなければならないことになっています。その管理者とは桂田社長自身でしたが、不在にしていたといいます。

 桂田社長:「私が病院に行くために営業所を離れたこと自体が問題であったと思います。また、運航管理補助業務を事実上、担当できる社員はおりましたが、その者に対し、当日、営業所の無線に不具合があるため、携帯電話で豊田船長と連絡を取り、運航状況の把握に努めるように指示することもしておりませんでした」

 どこまでもずさんな運航実態に対し、捜査は徹底して行われています。

 海での捜索も続きます。

 乗客乗員26人のうち、いまだ12人が行方不明です。

 第1管区海上保安本部は船内に取り残されている行方不明者の捜索のため、民間の専門業者と契約したことを明らかにしました。

 斎藤国土交通大臣:「より高度な資機材を有する民間事業者にも要請し、行方不明者の捜索にあたって下さい」

 約120メートルに沈んだ「KAZU1」の船内を捜索するのは、海難救助や海洋工事を専門とする民間企業「日本サルヴェージ」です。

 2001年、銃撃戦の末に沈没した北朝鮮の工作船とみられる不審船。翌年には水深約90メートルを潜ったダイバーが船にワイヤを掛けてクレーンで引き上げました。

 この時にも日本サルヴェージが作業に携わっています。

 2日夕方、日本サルヴェージから業務を委託された「新日丸」が鹿児島から出発しました。

 北海道に到着するのは6日朝とみられています。

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